RE-AI

7体のAIによる収益物件評価プラットフォーム

融資

借入を増やすとIRRは上がるのか|レバレッジが正に効く「表面利回り−金利」は6.8〜8.1pt、LTVの上限を12万回試算で逆算

借入を増やすとIRRは上がるのか|レバレッジが正に効く「表面利回り−金利」は6.8〜8.1pt、LTVの上限を12万回試算で逆算

収益物件を買うとき、ほぼ必ず迷うのが「自己資金をいくら入れるか」です。厚く入れれば返済は軽くなり、薄くすれば同じ資金でより大きな物件が買えます。一般的な解説では、ここで「DSCRは改善するがCCR(自己資金に対する利回り)は下がる」というトレードオフが示されて終わります。

しかしこの説明では、実際に判断できません。DSCRとCCRは単位が違うため、どちらをどれだけ取るかを比較できないからです。本当に必要なのは、「借入比率を上げたとき、期待リターンはいくら上がり、損をする確率はいくら上がるのか」を同じ尺度で並べることです。

そこで今回は、木造一棟アパートを想定し、LTV(物件価格に対する借入比率)を0%から100%まで変えて、10年間のキャッシュフローと売却までを12万本のモンテカルロ・シミュレーションで計算しました。測ったのは、中位IRR・IRRの下位5%分位・DSCRが1.0を割る確率・元本割れ確率・リスク1単位あたりのリターンです。

結果を先に書きます。2026年の実勢水準(一棟アパートの全国平均表面利回り7.91%、金利3.0%)では、LTVを上げるほど中位IRRは下がりました。借入が期待IRRを押し上げる側に転じるには、表面利回りが10.43%必要でした。言い換えると、「表面利回り−金利」が6.8〜8.1pt ないとレバレッジは正に効きません。そしてレバレッジが効く利回り水準まで行っても、リスク1単位あたりのリターンはどのケースでも無借入が最大でした。

情報確認日:2026年10月22日

1.この記事で検証する疑問

  • LTVを0%から100%まで上げると、10年IRRの中位値・下位5%分位はどう動くか
  • LTVを上げると「DSCRが1.0を割る確率」「元本割れ確率」はどこから跳ね上がるか
  • 借入が期待IRRを押し上げる側に転じる境界は、表面利回り何%か(金利別に逆算)
  • その境界を「表面利回り−金利」で表すと何ptになるか
  • リスク1単位あたりのリターンが最大になるLTVは何%か
  • DSCR1.0割れ確率を10%以下に抑えるLTVの上限は、表面利回りごとに何%か(逆算)

DSCRそのものの定義と1.2という水準の意味は不動産投資のDSCRとは?1.2を下回ると融資が厳しくなる理由と計算例、自己資金比率とDSCR・CCRの関係は不動産投資の自己資金はいくら必要?頭金10%・20%・30%でDSCRと月々の返済を比較で整理しています。本記事はその続きで、「どちらを取るか」を確率とリターンの同一尺度に落として比較する分析です。

また「借入が効くかどうか」をローン定数Kで測り直した分析はイールドギャップは「利回り−金利」では測れない|ローン定数Kで測り直すと、実質利回り−金利2.11ptでも負のレバレッジだったにあります。今回はさらに一歩進めて、キャッシュフローではなく10年IRRで判定したときの分岐点を求めます。

2.使用データの区分

区分

本記事での内容

公開データ

一棟アパートの全国平均価格・平均表面利回り(健美家「収益物件市場動向四半期レポート」2026年7〜9月期)、平均居住期間と入居率(日本賃貸住宅管理協会「日管協短観」)、修繕周期の目安(国土交通省「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」)、政策金利(日本銀行)、家賃と運営費の物価推移(総務省統計局「消費者物価指数」2026年8月分)

シミュレーション

IRR・DSCR・各種確率・最大LTVなど、本記事の計算結果すべて。条件を固定したモンテカルロの出力です

架空ケース

戸数・家賃・運営費率・入替コスト・大規模修繕費・設備単価などの物件条件

実データ

本記事では使用していません。RE-AIの診断実績に基づく数値は含みません

3.前提条件|何を固定し、何を変えたか

物件条件を「実勢の平均値」から組み立てた理由

今回の分析では、物件価格を先に決めていません。LTVの効果を測るうえで、価格は「実勢の利回りと整合するかどうか」でしか意味を持たないためです。そこで次の順番で条件を作りました。

  1. 検証したいのは「会社員・個人投資家が一棟目または二棟目に検討する規模」なので、木造一棟アパート・10戸(1K)とした。戸数は、空室のブレが1戸単位の誤差に埋もれず、かつ戸数そのものの効果が主役にならない中間規模として選んだ
  2. 1戸あたり月額家賃を6.0万円とし、満室想定年間家賃を720万円に固定した
  3. 表面利回りは、健美家の2026年7〜9月期レポートで一棟アパートの全国平均が7.91%(平均価格9,079万円)だったため、この実勢値を基準に採用した
  4. その結果、物件価格は720万円÷7.91%=9,100万円となった

つまり9,100万円という金額は、分析の出発点ではなく「家賃720万円の物件を実勢の平均利回りで買うといくらになるか」の結果です。後半では同じ建物(家賃720万円)を表面利回り7.00%〜12.00%で買った場合、つまり価格6,000万円〜1億286万円で買った場合を比較します。価格を動かす目的は、価格そのものではなく「利回り水準によってレバレッジの効き方が反転するか」を見るためです。

入居期間と空室期間は公開データから導出した

空室の発生は、空室率という1つの数字を置くのではなく、各戸の退去と空室期間を月単位で乱数発生させる方式にしました。その前提として、公開データから2つの数値を導いています。

日管協短観(第26回・2021年度)では、全国の平均居住期間は単身世帯で3年3ヶ月、入居率は委託管理物件で93.6%と報告されています。居住期間と入居率が分かれば、1回の退去あたりの空室期間は計算で求まります。入居率=居住期間÷(居住期間+空室期間)なので、

空室期間 = 39ヶ月 ×(1÷0.936 − 1)= 約2.67ヶ月

この2.67ヶ月に合うように、次の分布を設定しました(平均2.65ヶ月)。

退去後の空室期間

1ヶ月

2ヶ月

3ヶ月

4ヶ月

6ヶ月

9ヶ月

発生確率

27%

29%

23%

12%

6%

3%

このモデルの定常状態の空室率は2.65÷(39+2.65)=6.36%で、12万本の実現平均は6.24%でした(初月を全戸入居からスタートさせるため、実現値がわずかに低く出ます)。1年目だけを見ると5.16%、2年目以降は6.3〜6.4%で安定します。収支計算で慣習的に使われる「空室率5%」より重い水準ですが、これは入替に伴う空室だけを数えた結果です。入替コストを含めない収支計算が実態をどれだけ甘く見せるかは「空室率5%」の収支計算は年CFを46%過大に見せる|退去1回30.7万円の入替コストを平均入居年数3年3ヶ月〜8年で試算で検証しています。

固定した条件

項目

設定

設定した理由

物件

木造一棟アパート・築10年・10戸(1K)

個人投資家の検討レンジ。保有10年で築20年となり、計画修繕の周期が保有期間に入る

満室想定年間家賃

720万円(月6.0万円×10戸)

全ケース共通の固定軸

購入諸費用

物件価格の8.0%

法定税率から積み上げた8.0〜9.2%の下限(諸費用は本当に7%なのか)

管理委託料

実収家賃の5%

家賃に連動する変動費

固定運営費

満室想定家賃の13%(93.6万円)

固定資産税・保険・共用光熱・小修繕。家賃に連動しない

入替コスト

退去1回あたり27万円

原状回復15万円+広告料1ヶ月6万円+仲介手数料1ヶ月6万円(架空設定)

大規模修繕

屋根・外壁塗装380万円(中位・対数正規σ0.20)。保有3〜8年目のいずれか

国交省ガイドブックの周期(屋根塗装11〜15年目・外壁塗装11〜18年目)に築10年取得を当てた

設備更新

1戸あたり33万円(給湯器20万円+エアコン13万円)。各戸、保有10年のいずれかの年

同ガイドブックの交換周期11〜15年目。故障時期のばらつきを乱数で表現

融資

25年・元利均等・月次。変動金利

融資期間を固定し、LTVの効果だけを取り出す

保有年数

10年(10年目末に売却)

一棟物件の標準的な出口想定

売却諸費用

売却価格の4.0%

仲介手数料・印紙税等

税

本編は税引前。第9節で税引後を別途検証

税率は投資家の所得で変わるため、まず税の影響を外して構造を見る

乱数で動かした条件

変数

設定

根拠

各戸の退去

毎月、入居中の各戸が1÷39の確率で退去

日管協短観の単身平均居住期間3年3ヶ月

退去後の空室期間

上記分布(平均2.65ヶ月)

居住期間と入居率93.6%から導出

市場家賃

年率 平均−0.5%・標準偏差1.5%

CPI民営家賃は前年同月比+0.7%(2026年8月)だが、個別物件は経年で下落する。差し引きで小幅な下落をドリフトに置いた

変動金利

起点3.0%。毎年 平均+0.05pt・標準偏差0.30pt で変動(下限0.5%)。返済額は残期間で再計算

政策金利は2026年9月時点で1.25%程度。アパートローン変動の実勢は2%台後半〜4%台。今後の経路は不明なため上下両方向に振れる設定とした

大規模修繕の金額と時期

対数正規(中位380万円・σ0.20)、保有3〜8年目の一様分布

見積のばらつきと時期の不確実性

出口の表面利回り

取得時の表面利回り+(平均1.0pt・標準偏差0.7pt)。下限4.5%

10年で築20年になり、買い手が組める融資期間が縮む。第7節で0〜2.0ptまで振って感応度を確認

LTV(主軸)

0/20/40/50/60/70/80/90/100%

自己資金=頭金+購入諸費用。LTV100%は諸費用のみ自己資金

金利パスの結果として、10年目の金利は平均3.45%、5%分位1.97%、95%分位4.94%に分布しました。10年間の平均適用金利は3.23%です。

4.計算方法

12万本のシナリオを作り、各シナリオで10年分の月次キャッシュフローと売却を計算しました。設計で重要な点は3つです。

(1)運営と金利のシナリオを1セット生成し、全LTVに共通で適用した。空室の発生・修繕の時期・金利の経路・家賃の推移は借入比率と無関係なので、同じ12万本のシナリオをLTV0%から100%までに当てています。これにより、LTV間の差は借入条件の違いだけから生じます(ペア比較)。

(2)NOIに入替コストを含めた。金融機関が審査で使うNOIは、満室想定家賃に一律の空室率と経費率を当てたものが多く、入替コストは含まれません。本記事のDSCRは原状回復・広告料・仲介手数料まで引いた投資家ベースのNOIで計算しているため、同じ物件でも銀行の審査用DSCRより低く出ます。

(3)売却価格は「表面利回り」で評価した。日本の収益物件市場は表面利回りで値付けされるため、10年目の満室想定家賃を出口の表面利回りで割って売却価格としています。NOIベースの還元利回りで評価すると、買い手側の経費想定を筆者が代わりに決めることになり、恣意性が高くなるためです。木造の出口価格が買い手の融資年数で決まる構造は売却価格の天井は「買い手が何年借りられるか」で決まるで検証しています。

IRRは、初年度期首に自己資金(頭金+購入諸費用)を支出し、1〜10年目末に税引前キャッシュフロー、10年目末に売却手残り(売却価格−売却諸費用−残債)を受け取るキャッシュフロー列から求めています。

基準ケース(表面7.91%)の1年目NOIは平均473.2万円(満室想定家賃の65.7%)、下位5%分位358.6万円、上位95%分位568.7万円、変動係数13.6%でした。金利3.0%・25年のローン定数は5.6905%、10年後の残債は当初借入の69.27%です。

5.結果1|実勢水準では、LTVを上げるほど中位IRRが下がった

まず基準ケース(表面利回り7.91%・価格9,100万円・起点金利3.0%)です。

LTV

自己資金

年間返済額(1年目)

初年度DSCR

1年目CF

中位IRR

IRR下位5%

IRRの標準偏差

0%

9,828万円

0万円

−

440万円

1.56%

0.1%

0.88pt

20%

8,008万円

104万円

4.57

337万円

1.21%

−0.6%

1.10pt

40%

6,188万円

207万円

2.28

233万円

0.65%

−1.8%

1.46pt

50%

5,278万円

259万円

1.83

181万円

0.24%

−2.7%

1.76pt

60%

4,368万円

311万円

1.52

130万円

−0.34%

−4.2%

2.19pt

70%

3,458万円

362万円

1.31

78万円

−1.20%

−6.4%

2.91pt

80%

2,548万円

414万円

1.14

26万円

−2.63%

−10.8%

4.40pt

90%

1,638万円

466万円

1.02

−26万円

−5.37%

−22.3%

9.05pt

100%

728万円

518万円

0.91

−78万円

−11.36%

−52.9%

17.88pt

※自己資金=頭金+購入諸費用728万円。LTV100%は諸費用のみを自己資金とするケース

中位IRRはLTV0%の1.56%から単調に下がり続け、LTV60%でマイナスに転じます。借入を増やしても期待リターンが上がらないどころか、下がっていきます。

一方で、リスクの側は急激に悪化します。

LTV

元本割れ確率

DSCRが1.0を割る確率(10年で1回以上)

DSCR1.2を割る確率(同)

CFが赤字になる年がある確率

10年後に売却しても残債が残る確率

0%

3.5%

0.0%

0.0%

36.9%

0.0%

20%

13.3%

0.0%

0.0%

74.6%

0.0%

40%

32.8%

1.3%

5.5%

96.4%

0.0%

50%

44.6%

7.7%

30.2%

99.3%

0.0%

60%

56.3%

30.2%

75.6%

99.9%

0.0%

70%

66.9%

68.7%

97.8%

100.0%

0.0%

80%

76.0%

94.1%

100.0%

100.0%

0.0%

90%

83.1%

99.6%

100.0%

100.0%

0.2%

100%

88.5%

100.0%

100.0%

100.0%

4.2%

※元本割れ=10年間の累計キャッシュフロー+売却手残りが、投下自己資金を下回ること(IRRがマイナスになること)

注目したいのはLTV50%から60%の間です。初年度DSCRは1.83から1.52へ、見た目はまだ余裕があります。それでもDSCR1.0割れ確率は7.7%から30.2%へ、約4倍に跳ねます。初年度DSCRが1.5あっても、10年のうちに1年でも返済額を下回る可能性は3割あるということです。

これは、初年度DSCRが「ある1年の、平均的な空室を前提にした静止画」でしかないためです。年ごとの内訳を見ると構造が分かります。

経過年

NOI平均

NOI下位5%

年間返済額

平均DSCR

その年にDSCRが1.0を割る確率

1年目

473.2万円

358.6万円

362.5万円

1.305

5.5%

3年目

459.5万円

342.4万円

366.5万円

1.256

9.4%

5年目

453.4万円

336.7万円

370.2万円

1.229

12.2%

7年目

446.9万円

328.7万円

373.6万円

1.202

15.9%

10年目

438.0万円

317.9万円

378.2万円

1.166

21.2%

※LTV70%・表面7.91%のケース

家賃の緩やかな下落でNOIが年々削られ、金利ドリフトで返済額が年々増えます。単年の割れ確率は5.5%から21.2%へ上がり、10年のどこかで割れる確率は68.7%になります。「初年度DSCR1.3なら安全」という感覚は、10年の累積では成り立ちません。

6.結果2|レバレッジが正に効く境界を逆算する

では、どこから借入はプラスに働くのでしょうか。同じ建物(満室想定家賃720万円)を違う表面利回りで買った場合、つまり価格を変えた場合の中位IRRを並べます。

表面利回り

物件価格

LTV0%

LTV20%

LTV40%

LTV50%

LTV60%

LTV70%

LTV80%

LTV90%

LTV100%

7.00%

1億286万円

0.94%

0.44%

−0.33%

−0.91%

−1.73%

−2.96%

−5.01%

−8.90%

−16.63%

7.91%

9,100万円

1.56%

1.21%

0.65%

0.24%

−0.34%

−1.20%

−2.63%

−5.37%

−11.36%

8.50%

8,471万円

1.94%

1.68%

1.26%

0.95%

0.51%

−0.13%

−1.20%

−3.27%

−7.93%

9.00%

8,000万円

2.26%

2.07%

1.76%

1.53%

1.22%

0.74%

−0.03%

−1.54%

−5.04%

9.50%

7,579万円

2.58%

2.45%

2.25%

2.11%

1.90%

1.60%

1.10%

0.14%

−2.14%

10.00%

7,200万円

2.88%

2.82%

2.74%

2.67%

2.57%

2.44%

2.21%

1.77%

0.79%

11.00%

6,545万円

3.49%

3.56%

3.68%

3.77%

3.89%

4.08%

4.38%

4.96%

6.77%

12.00%

6,000万円

4.08%

4.28%

4.60%

4.84%

5.17%

5.66%

6.48%

8.08%

12.94%

※すべて起点金利3.0%・融資25年・出口の表面利回りは取得時+1.0pt(中位)。中位IRRの値

表の読み方は横方向の増減です。表面10.00%までは左から右へ下がり続け、11.00%で初めて上がる向きに変わります。境界を二分探索で詰めると表面利回り10.43%でした。この利回りでLTV0%とLTV70%の中位IRRが一致します。

境界を決めているのは「無借入IRRと平均適用金利の大小」だった

境界の正体を確認するため、無借入(LTV0%)の中位IRRを表面利回りごとに並べます。

表面利回り

物件価格

無借入の中位IRR

7.00%

1億286万円

0.94%

7.50%

9,600万円

1.28%

8.00%

9,000万円

1.62%

8.50%

8,471万円

1.94%

9.00%

8,000万円

2.26%

9.50%

7,579万円

2.58%

10.00%

7,200万円

2.88%

10.50%

6,857万円

3.19%

11.00%

6,545万円

3.49%

11.50%

6,261万円

3.78%

12.00%

6,000万円

4.08%

表面利回りが1pt上がると、無借入IRRは約0.63pt上がります。そして境界の表面利回り10.43%における無借入IRRは3.14%でした。このとき10年間の平均適用金利は3.23%です。ほぼ一致しています。

これを起点金利を変えて5水準で確認しました。

起点金利

10年平均適用金利

レバレッジが正に転じる表面利回り

その利回りでの無借入IRR

必要な「表面利回り−起点金利」

境界時の物件価格

2.0%

2.23%

8.84%

2.16%

6.84pt

8,145万円

2.5%

2.73%

9.62%

2.65%

7.12pt

7,484万円

3.0%

3.23%

10.43%

3.14%

7.43pt

6,905万円

3.5%

3.73%

11.25%

3.64%

7.75pt

6,398万円

4.0%

4.23%

12.09%

4.13%

8.09pt

5,955万円

5水準すべてで、境界の無借入IRRは平均適用金利を0.07〜0.10pt下回る水準に並びました。つまりレバレッジの正負を決めているのは、

無借入IRR > 平均適用金利 → 借入は期待IRRを押し上げる
無借入IRR < 平均適用金利 → 借入は期待IRRを押し下げる

というシンプルな条件でした。借入は「無借入IRRと金利の差」を自己資金に集中させる装置なので、この差が負なら、集中させるほど結果は悪くなります。

「表面利回り−金利」で言い換えると6.8〜8.1pt必要

実務で使いやすいのは表面利回りの形です。上の表の「必要な表面利回り−起点金利」は6.84pt〜8.09ptでした。基準ケース(表面7.91%・金利3.0%)のギャップは4.91ptなので、必要水準に2.52pt足りていません。だからLTVを上げるほどIRRが下がったわけです。

この6.8〜8.1ptという数値が大きく見えるのは、間に次のコストが挟まっているためです。

  • 運営費・入替コストで、表面利回りの34.3%が消える(表面7.91%→実質ベースのNOI率65.7%)
  • 購入諸費用8.0%が初期投資に乗る
  • 保有10年で大規模修繕と設備更新に平均718万円かかる
  • 出口の表面利回りが取得時より1.0pt上がり、売却諸費用4.0%が引かれる

一般的な解説で「イールドギャップが2〜3ptあればレバレッジが効く」とされることがありますが、それは表面利回りがそのままNOIになり、諸費用も修繕費も出口の利回り上昇もない場合の話です。表面利回りと金利だけでは判定できない点はイールドギャップはローン定数Kで測り直すでも確認していますが、IRRで測ると必要なギャップはさらに大きくなります。

7.結果3|出口の想定を変えても、結論の向きは変わらなかった

ここまでの結果は「10年後に表面利回りが1.0pt上がって売れる」という出口想定に依存しています。そこで出口スプレッドを0ptから2.0ptまで振りました。0ptは築20年になっても取得時と同じ表面利回りで売れるという、木造としてはかなり有利な想定です。

LTV

出口+0.0pt

出口+0.5pt

出口+1.0pt(基準)

出口+1.5pt

出口+2.0pt

0%

2.51%

2.02%

1.56%

1.13%

0.73%

20%

2.37%

1.77%

1.21%

0.67%

0.17%

40%

2.17%

1.39%

0.65%

−0.05%

−0.74%

50%

2.02%

1.11%

0.24%

−0.61%

−1.43%

60%

1.82%

0.73%

−0.34%

−1.39%

−2.44%

70%

1.53%

0.17%

−1.20%

−2.59%

−4.01%

80%

1.07%

−0.74%

−2.63%

−4.64%

−6.81%

90%

0.26%

−2.41%

−5.37%

−8.73%

−12.54%

100%

−1.48%

−6.07%

−11.36%

−17.19%

−22.96%

※表面7.91%・起点金利3.0%。中位IRR

出口を最も有利な0ptに置いても、LTV0%の2.51%からLTV100%の−1.48%まで、やはり単調に下がりました。表面7.91%という取得利回りでは、出口の想定を甘くしても借入は期待IRRを押し上げません。

金利についても同じ確認をしました。

LTV

金利2.0%

金利2.5%

金利3.0%(基準)

金利3.5%

金利4.0%

0%

1.56%

1.56%

1.56%

1.56%

1.56%

20%

1.43%

1.32%

1.21%

1.09%

0.98%

40%

1.23%

0.94%

0.65%

0.36%

0.05%

50%

1.08%

0.66%

0.24%

−0.20%

−0.65%

60%

0.87%

0.28%

−0.34%

−0.98%

−1.63%

70%

0.56%

−0.30%

−1.20%

−2.15%

−3.13%

80%

0.07%

−1.24%

−2.63%

−4.10%

−5.65%

90%

−0.88%

−3.05%

−5.37%

−7.88%

−10.58%

100%

−2.97%

−7.04%

−11.36%

−15.83%

−20.49%

※表面7.91%・出口+1.0pt。中位IRR。LTV0%は借入がないため金利の影響を受けない

金利2.0%まで下げてもLTV70%は0.56%で、LTV0%の1.56%に届きません。取得利回りが足りない場合、低金利で借りても期待IRRは無借入を超えないという結果です。

8.結果4|期待値が上がっても、リスク1単位あたりの効率は必ず下がった

次に、レバレッジが正に効く利回り水準に入ったケースを詳しく見ます。表面11.00%(価格6,545万円)です。

LTV

自己資金

初年度DSCR

1年目CF

中位IRR

IRR下位5%

IRRの標準偏差

元本割れ確率

DSCR1.0割れ確率

0%

7,069万円

−

440万円

3.49%

2.1%

0.82pt

0.0%

0.0%

20%

5,760万円

6.35

366万円

3.56%

1.9%

1.01pt

0.0%

0.0%

40%

4,451万円

3.18

291万円

3.68%

1.5%

1.31pt

0.4%

0.1%

50%

3,796万円

2.54

254万円

3.77%

1.2%

1.53pt

1.0%

0.5%

60%

3,142万円

2.12

217万円

3.89%

0.7%

1.86pt

2.5%

2.3%

70%

2,487万円

1.81

180万円

4.08%

−0.1%

2.35pt

5.3%

8.2%

80%

1,833万円

1.59

142万円

4.38%

−1.4%

3.20pt

9.8%

22.6%

90%

1,178万円

1.41

105万円

4.96%

−4.4%

5.14pt

16.6%

47.9%

100%

524万円

1.27

68万円

6.77%

−15.2%

11.82pt

25.3%

75.4%

※表面11.00%・起点金利3.0%・出口+1.0pt

中位IRRは3.49%から6.77%へ、たしかに1.94倍になります。ただし同時に、下位5%のシナリオは+2.1%から−15.2%へ落ち、標準偏差は0.82ptから11.82ptへ14倍に広がります。レバレッジは期待値を上げるのではなく、結果の幅を広げて中位値を押し上げているのが実態です。

この構造を1つの数字にするため、中位IRRをIRRの標準偏差で割った「リスク1単位あたりのリターン」を出しました。

LTV

表面7.00%

表面7.91%

表面9.00%

表面10.00%

表面11.00%

表面12.00%

0%

1.01

1.77

2.67

3.47

4.23

4.93

20%

0.38

1.10

1.98

2.77

3.54

4.25

40%

−0.21

0.45

1.28

2.06

2.82

3.55

50%

−0.48

0.14

0.94

1.70

2.46

3.19

60%

−0.72

−0.15

0.60

1.34

2.09

2.83

70%

−0.90

−0.41

0.28

0.99

1.73

2.47

80%

−0.93

−0.60

−0.01

0.65

1.37

2.11

90%

−0.77

−0.59

−0.22

0.30

0.97

1.71

100%

−0.85

−0.64

−0.32

0.06

0.57

1.22

※中位IRR÷IRRの標準偏差。マイナスは「リスクを取ってマイナスのリターンを拡大している」状態

6つの利回り水準すべてで、最大値はLTV0%でした。表面12.00%という高利回り(価格6,000万円)でも、効率は4.93(LTV0%)から1.22(LTV100%)へ4分の1に落ちます。中位IRRは4.08%から12.94%へ3.2倍になるのに、効率は下がります。

ここから言えるのは、レバレッジは「効率を買う手段」ではなく「リスクを引き受けて期待値に変える手段」だということです。「借入を使うと投資効率が上がる」という説明は、リターンだけを見てリスクを見ていないときにだけ成り立ちます。

9.結果5|税引後でも結論の向きは変わらなかった

借入をすると支払利息が経費になるため、税引後では評価が変わる可能性があります。実効税率30%(所得税20%+住民税10%相当)、建物比率60%、簡便法による償却14年、売却時は長期譲渡20.315%、保有中の赤字は給与所得と損益通算できる前提で再計算しました。

LTV

表面7.91% 税引前

表面7.91% 税引後

表面11.00% 税引前

表面11.00% 税引後

0%

1.56%

1.11%

3.49%

2.52%

20%

1.21%

0.86%

3.56%

2.59%

40%

0.65%

0.46%

3.68%

2.70%

50%

0.24%

0.16%

3.77%

2.79%

60%

−0.34%

−0.27%

3.89%

2.90%

70%

−1.20%

−0.93%

4.08%

3.09%

80%

−2.63%

−2.05%

4.38%

3.40%

90%

−5.37%

−4.40%

4.96%

4.03%

100%

−11.36%

−9.72%

6.77%

6.48%

中位IRRの値はどのLTVでも下がりますが、LTVに対する向き(表面7.91%では下がり続け、表面11.00%では上がり続ける)は変わりません。利息の経費計上は、高LTVの劣化幅を若干緩める方向に働くだけでした(表面7.91%・LTV100%で−11.36%→−9.72%)。税引前と税引後で頭金の優劣が入れ替わる条件は「頭金を薄くして大きく買う」と手残りは増えるのかで別途検証しています。

10.逆算|LTVの上限は、3つの基準で24pt違った

ここまでの結果を「買えるLTVの上限」の形にまとめます。3つの異なる基準で逆算しました。

表面利回り

物件価格

①初年度DSCR1.2以上

②DSCR1.0割れ確率10%以下

③元本割れ確率20%以下

①と②の差

7.00%

1億286万円

67.4%

45.7%

6.0%

21.7pt

7.91%

9,100万円

76.1%

51.7%

28.1%

24.4pt

9.00%

8,000万円

86.6%

58.8%

52.6%

27.8pt

10.00%

7,200万円

96.2%

65.3%

73.8%

30.9pt

11.00%

6,545万円

100%超(制約なし)

71.8%

94.2%

−

12.00%

6,000万円

100%超(制約なし)

78.3%

100%超(制約なし)

−

※起点金利3.0%・融資25年・出口+1.0pt。①は入替コストを含む投資家ベースのNOIで計算

①の初年度DSCRで引いた線は、②の10年確率で引いた線より21.7〜30.9pt甘いという結果です。基準ケース(表面7.91%)なら、初年度DSCR1.2を満たすLTVは76.1%まで取れますが、10年のうちに1年でもDSCRが1.0を割る確率を10%以内に収めたいなら51.7%が上限になります。

さらに③の元本割れ確率を基準にすると、利回りが低いほど厳しくなります。表面7.00%ではLTV6.0%、つまりほぼ無借入でも元本割れ確率20%を超えるという結果でした。これは借入が原因ではなく、その利回りで買うと10年後の出口で投下資金を回収できない確率が高いということです。

逆に表面11.00%以上では、①の初年度DSCRと③の元本割れは制約になりません。残るのは②のDSCR割れ確率だけで、上限は71.8〜78.3%です。利回りが上がると制約の種類そのものが入れ替わります。

11.結果から分かること

今回の分析で得られた転換点を整理します。いずれも本記事の前提条件のもとでの数値であり、物件・融資条件が変われば動きます。

  • レバレッジの正負を決めるのは「無借入IRR vs 平均適用金利」。5つの金利水準すべてで、境界の無借入IRRは平均適用金利を0.07〜0.10pt下回る位置に並んだ
  • 必要な「表面利回り−起点金利」は6.84〜8.09pt。金利が高いほど必要ギャップも広がる。表面7.91%・金利3.0%のギャップ4.91ptでは2.52pt足りない
  • 初年度DSCR1.5でも、10年のうちに1.0を割る確率は30.2%(表面7.91%・LTV60%)。単年DSCRは10年の累積リスクを表さない
  • リスク1単位あたりのリターンは、全6水準でLTV0%が最大。借入は効率ではなく期待値を買う手段
  • LTVの上限は、初年度DSCR基準より確率基準のほうが21.7〜30.9pt厳しい
  • 結論の向きは、出口スプレッド0〜2.0pt、金利2.0〜4.0%、税引前/税引後のいずれでも変わらない

気をつけたいのは、これは「借入を使うな」という結論ではない点です。無借入が効率で勝つのは当然で、問題は同じ自己資金で無借入の物件を買えるかどうかです。自己資金3,458万円でLTV70%の9,100万円の物件を買う代わりに、無借入で3,200万円の物件を買うという選択肢が現実にあるなら、今回の結果はそちらを示唆します。しかし木造10戸クラスを無借入で買える資金がない場合、比較対象は「借入で買う」か「買わない」かになり、判断軸が変わります。

また、今回の結果は期待値と確率の話であって、個別物件の優劣ではありません。表面7.91%という全国平均は、立地・築年・間取り・管理状態がまったく違う物件の平均です。同じ7.91%でも、入替が少なく修繕が済んでいる物件のNOI率は今回の65.7%より高く出ます。

12.投資判断への使い方

今回の数値をそのまま自分の物件に当てるのではなく、手順として使うほうが実用的です。

ステップ1|表面利回りではなく、入替コストまで引いたNOIを出す

今回の1年目NOI率は満室想定家賃の65.7%でした。内訳は、空室損失5.2%、管理委託料4.7%(実収家賃の5%)、固定運営費13.0%、入替コスト10.9%(退去2.91回×27万円)で、合計34.3%が消えています。10年間の平均では空室率は6.2%、退去は年2.88回に増えます。一般的な収支計算で抜けやすいのは入替コストで、ここを入れないとNOI率は76.7%に見えます。この差は、LTV70%の初年度DSCRでは1.305と1.522の差(0.22)、初年度DSCR1.2を満たす最大LTVでは76.1%と88.8%の差(12.7pt)になります。

ステップ2|無借入IRRを出して、金利と比べる

無借入IRRは「全額自己資金で買ったとして、保有中のキャッシュフローと売却手残りで年何%になるか」です。この値が想定する平均適用金利を下回っていれば、借入を増やすほど期待IRRは下がります。金利の想定は、今の適用金利ではなく保有期間の平均で置く必要があります。変動で借りる場合、今回の設定(起点3.0%)では10年平均が3.23%になりました。

この判定で重要なのは、出口の表面利回りをどこに置くかです。今回は取得時+1.0ptを中位としましたが、ここを+0ptにすると無借入IRRは1.56%→2.51%へ約1pt上がります。出口の想定が甘いと、レバレッジの判定も甘くなります。

ステップ3|LTVの上限は「単年のDSCR」ではなく「10年の確率」で引く

初年度DSCRだけで線を引くと、今回のケースでは21.7〜30.9pt甘い線になりました。手元で確率計算まで行うのは難しいので、簡便には「初年度DSCRから0.3程度の余裕を見る」「金利が想定より1pt上がった場合と、空室が2戸同時に3ヶ月続いた場合の2つを当てて、どちらでもDSCRが1.0を割らないか確かめる」という手順が代わりになります。

今回の試算は満室想定家賃720万円・融資25年という1つの条件に固定したものです。実際のDSCRはNOI・借入額・金利・融資期間で変わるので、自分の条件で確認したい場合は自分のNOIと借入条件でDSCRと金利耐性を試算する(無料DSCRシミュレーター)で数値を入れ替えながら確かめられます。金利を0.5pt刻みで+2.0ptまで動かしたときのDSCRと、DSCR1.20を下回る金利の目安も同時に出ます。

保有後に手元資金がいくら必要になるかは別の問題で、戸数とLTV・修繕の有無別に逆算した購入後の手元資金は家賃の何ヶ月分必要かで検証しています。本記事が「借入比率をどこまで上げるか」、あの記事が「上げた結果どれだけ現金を残すか」という役割分担です。

13.この分析では分からないこと

今回の計算は条件を固定したシミュレーションであり、次の点は扱えていません。

  • 実際の融資条件。LTVを上げれば金利も上がり融資期間も短くなるのが通常ですが、本記事はLTVの効果だけを取り出すため金利と期間を固定しています。実際にはLTV90%と50%で同じ金利は提示されないため、高LTVの劣化は本記事の数値より大きくなる可能性があります
  • 継続賃料の粘着性。市場家賃のドリフトを全戸に一律で当てているため、既存入居者の家賃が据え置かれる効果を無視しています。市場家賃が上がっても保有物件に反映されるまでの遅れは金利1%上昇は、家賃が何%上がれば相殺できるのかで別途検証しています
  • 空室の原因の切り分け。入居率93.6%から導いた空室期間2.67ヶ月は、長期空室も含めた全体の空室をすべて入替によるものとして配分しています。立地や競争力に起因する構造的な空室は、この配分では表現できません
  • 個別物件の競争力・建物状態・周辺供給。同じ表面利回りでも、修繕履歴や間取り、周辺の新築供給でNOIと出口価格は変わります
  • 相関と因果。本記事は「利回りが低いと借入が効かない」という計算上の関係を示したもので、低利回り物件が投資として劣るという因果を示したものではありません。低利回りには流動性や賃貸需要の安定といった、IRRに表れない要素が含まれます
  • 税務条件の個別性。税引後の試算は実効税率30%の一律仮定です。課税所得・法人/個人・償却方法で結果は変わります
  • 売却時の市場環境。出口の表面利回りを正規分布で置いていますが、実際の売却市場は金利や融資環境と相関して動きます。本記事ではこの相関を織り込んでいません
  • 繰上返済・借換え・追加購入。保有中に条件を変える行動は一切入れていません

また、本記事のLTVは「物件価格に対する借入比率」です。諸費用まで借りるオーバーローンは扱っていません。

14.まとめ

自己資金をいくら入れるかという問いは、「DSCRとCCRのどちらを取るか」では答えが出ません。今回12万本の試算で分かったのは、次の3点です。

第一に、レバレッジの正負は「無借入IRRと平均適用金利の大小」で決まります。表面利回りで言えば、金利+6.84〜8.09ptが必要でした。2026年の一棟アパートの全国平均である表面7.91%・金利3.0%では、ギャップ4.91ptで2.52pt足りず、LTVを上げるほど中位IRRは下がりました。

第二に、レバレッジが正に効く利回り水準に入っても、リスク1単位あたりのリターンは必ず下がります。表面11.00%でLTVを0%から100%へ上げると中位IRRは3.49%から6.77%へ上がりますが、下位5%は+2.1%から−15.2%へ落ちます。借入は効率を改善する道具ではありません。

第三に、LTVの上限は初年度DSCRでは引けません。初年度DSCR1.2を基準にすると、10年確率で引いた線より21.7〜30.9pt甘くなりました。

これらはすべて「表面利回り・金利・出口利回り・空室・修繕・融資期間」を同時に動かして初めて見える関係です。1つずつ単独で見ると、どの指標も問題なく見えてしまいます。RE-AIでは、こうした複数条件を分けずにまとめて確認できるよう診断を設計しています。ただし今回の分析のように、前提の置き方で結論が動く領域であることは変わりません。AIの診断結果も、どの条件を固定してどこを動かしたかを確認したうえで使う必要があります。

借入条件そのものの考え方は不動産投資ローン完全ガイド|審査基準・金利・融資期間・自己資金とDSCRの見方、収支指標の計算方法は収益物件の収支計算完全ガイド|表面利回り・NOI・DSCR・IRRの計算方法と使い方で整理しています。

15.参考資料・出典

  • 日本銀行「金融政策」(政策金利:無担保コールレート翌日物 1.25%程度。2026年10月22日確認)https://www.boj.or.jp/
  • 総務省統計局「消費者物価指数(全国)2026年8月分」(総合+1.9%、民営家賃+0.7%、設備修繕・維持+4.0%)https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
  • 国土交通省 住宅局「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」(屋根塗装11〜15年目、外壁塗装11〜18年目、給湯器・エアコン交換11〜15年目)https://www.mlit.go.jp/common/001231406.pdf
  • 公益財団法人日本賃貸住宅管理協会 日管協総合研究所「日管協短観」(第26回・2021年度。平均居住期間:単身3年3ヶ月/ファミリー5年1ヶ月、入居率:委託管理物件93.6%)https://www.jpm.jp/marketdata/
  • 健美家「収益物件市場動向四半期レポート(2026年7月〜9月期)」(一棟アパート全国平均価格9,079万円、平均表面利回り7.91%)https://lifull.com/news/50717/
  • 健美家「アパートローンも金利上昇局面に。金利だけでなく『融資額』と『期間』の変化に注意」(2026年7月24日。オリックス銀行の不動産投資ローン変動金利 年2.425〜4.425%)https://www.kenbiya.com/ar/ns/loan/interest_rate/10364.html

本記事の数値は、上記の公開データを前提条件の設定に用いたうえで、筆者が条件を固定して計算したシミュレーション結果です。実在の物件・取引・診断実績を示すものではなく、将来の投資成果を保証するものでもありません。情報確認日:2026年10月22日。

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この記事を書いた人

鈴木基公

鈴木基公

RE-AI開発者・不動産投資分析サービス運営者

不動産投資収益物件分析融資分析出口戦略

1件の物件を買うか判断するために、4時間。 場合によっては、答えが出るまで何日もかかる。 その間にも、良い物件は他の投資家に買われていきます。 「分析に時間を使うのではなく、判断に時間を使うべきではないか。」 この疑問から開発したのが「RE-AI」です。 数時間かかっていた分析をAIがサポートし、投資家が本来やるべき『比較・現地調査・意思決定』に時間を使える環境を目指しています。

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