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出口戦略

収益物件は買い替えて若返らせるべきか|10年ごとの乗り換えは30年IRRを1.54pt下げ、優位が出るのは金利2.0%以下だった

収益物件は買い替えて若返らせるべきか|10年ごとの乗り換えは30年IRRを1.54pt下げ、優位が出るのは金利2.0%以下だった

収益物件を「築古になる前に売って、また築浅を買う」という戦略があります。減価償却が終わる前に入れ替え、融資期間をリセットし、建物を若く保つ。理屈は通っているように見えます。

では、その買い替えは実際に手残りを増やすのでしょうか。今回は同じ自己資金・同じ30年を前提に、「1棟を持ち切る」「15年で1回買い替える」「10年ごとに買い替える」の3戦略を同じ式で計算し、30年IRRと通算手残りを比較しました。

結論を先に書くと、金利2.5%の前提では10年ごとの買い替えは持ち切りより30年IRRが1.54pt低くなりました。15年で1回の買い替えは+0.08ptで、ほぼ互角です。そして買い替えが明確に有利になるのは金利2.0%以下のときだけで、2.62%を超えると優位は消えました。

この記事で検証する疑問

  • 買い替えて建物を若返らせると、30年トータルの手残りは増えるのか
  • 買い替える「最適な年」は存在するのか。何年目から何年目までが有利な窓なのか
  • 1回の買い替えで、自己資本のうちいくらが費用と税金に消えるのか
  • 買い替えでIRRが改善するとして、その改善はどこから来ているのか
  • 買い替えを正当化するには、乗り換え先の利回りが何pt高い必要があるのか

前提条件(条件付きシミュレーション)

以下は実在の物件統計ではなく、条件を固定したシミュレーションです。実データではありません。

買い替え戦略は「築年数で融資期間と償却年数が動く構造」を前提にしているため、その感応度が最も大きい木造一棟アパートを分析対象にしました。規模は、自己資金1,400万円台で1棟目を取得し、2棟目・買い替えを検討し始める個人投資家の水準に合わせています。

項目

設定

根拠・考え方

物件

木造一棟アパート8戸・築10年

耐用年数22年に対し残り12年。融資期間・償却年数の感応度が高い

物件価格

6,000万円

投下自己資金1,410万円。個人が買い替えを検討し始める規模

満室年間家賃

480万円(5.0万円×8戸)

表面利回り8.0%

NOI率

満室家賃の75%=360万円

空室5%+運営費(管理・修繕・税・保険)

借入

LTV85%=5,100万円/金利2.5%/25年

2026年のアパートローン変動金利は1.5〜3%台。中央寄りの2.5%を基準

購入諸費用

物件価格の8.5%

登録免許税・不動産取得税・仲介手数料等

減価償却

建物比率55%/14年(年235.7万円)

中古木造:(22−10)+10×0.2=14年

所得税・住民税

実効33%

給与所得と合算した中間層を想定

家賃下落

年0.8%

長期の賃料逓減を一律で反映

出口価格

翌年NOI÷Exit Cap

築10年で6.0%、以後築1年ごとに+0.06pt

売却費用

売却価格の4.0%

仲介手数料(3.3%)+印紙・その他

譲渡税

長期20.315%

取得費は簿価(購入価格−償却累計)で計算

買い替え時

税引後手取りを全額再投下し、再びLTV85%で築10年・表面8.0%を取得

余剰を引き出さない前提

初年度は、NOI360万円に対して年間返済275万円、DSCR1.31、税引後CF86万円というスタートです。

固定した条件と、変更した条件

すべての戦略で固定:投下自己資金1,410万円、30年という検証期間、表面利回り8.0%、NOI率75%、金利2.5%、LTV85%、諸費用率、家賃下落率、Exit Capの決まり方、税率。

戦略間で変更したのは1点だけ:買い替えのタイミングと回数。

戦略

内容

保有した物件

A

持ち切り

1棟(築10年→築40年)

B

10年ごとに買い替え

3棟(各築10年で取得)

C

15年で1回買い替え

2棟

結果:10年ごとの買い替えは、30年IRRを1.54pt下げた

戦略

30年IRR

持ち切りとの差

通算手残り

A 持ち切り30年

5.17%

―

4,586万円

C 15年で1回買い替え

5.26%

+0.08pt

3,847万円

B 10年ごとに買い替え

3.63%

▲1.54pt

2,569万円

(投下自己資金1,410万円に対する、30年間の税引後CFと最終売却手取りのIRR)

「建物を若く保てば有利」という直感に反して、頻繁な買い替えほど成績が落ちました。Bでは通算手残りが持ち切りの56%まで縮んでいます。

買い替えの内訳(戦略B)

時点

売却価格

ローン残債

譲渡税

手取り

次に買えた物件

10年目

5,034万円

3,431万円

242万円

1,159万円

4,933万円

20年目

4,139万円

2,821万円

199万円

953万円

4,056万円

30年目(最終売却)

3,403万円

2,320万円

163万円

784万円

―

10年目の手取り1,159万円は、当初投下した自己資金1,410万円を下回っています。10年運用して、投下資本が縮んだ状態で次を買い直していることになります。

買い替えが有利になる「窓」は、14年目から17年目だけだった

買い替えを1回だけ行うとして、その年を5年目から25年目まで変えて30年IRRを再計算しました。

買い替える年

30年IRR

持ち切りとの差

乗り換えられた物件価格

5年目

3.26%

▲1.92pt

3,664万円

8年目

4.09%

▲1.09pt

4,349万円

10年目

4.56%

▲0.62pt

4,933万円

12年目

4.93%

▲0.24pt

5,622万円

15年目

5.26%

+0.08pt

7,062万円

18年目

5.17%

±0.00pt

9,162万円

20年目

4.98%

▲0.19pt

10,709万円

25年目

4.10%

▲1.08pt

15,116万円

買い替えなし

5.17%

―

―

符号が反転するのは13年目と14年目の間、そして17年目と18年目の間です。つまりこの前提では、買い替えが持ち切りを上回る窓は14〜17年目という4年間しかなく、しかも最大でも+0.08ptでした。

早すぎる買い替えが不利なのは、元利均等返済の初期は元金がほとんど減らず、売却しても残債を返すと手元に戻る現金が少ないためです。遅すぎる買い替えが不利なのは、築年数が進んだ物件は融資期間が短くなり、売却できた資金を効率よく再レバレッジできないためです。

1回の買い替えで、自己資本の約半分が費用と税金に消える

買い替えで発生するコストは「売却費用」「譲渡税」「次の物件の購入諸費用」の3つです。これを、売却直前の自己資本(売却価格−ローン残債)と比べました。

買い替える年

売却直前の自己資本

売却費用

譲渡税

新規購入諸費用

摩擦コスト合計

自己資本比

10年目

1,602万円

201万円

242万円

419万円

862万円

53.8%

15年目

2,198万円

185万円

354万円

600万円

1,139万円

51.8%

20年目

2,969万円

170万円

282万円

910万円

1,362万円

45.9%

1回の買い替えで、その時点の自己資本の46〜54%に相当する金額が外部に出ていきます。最大の費目は譲渡税ではなく、次の物件の購入諸費用です。買い替えで規模を大きくするほど、諸費用は物件価格に比例して増えます。

注意点として、譲渡税が相対的に小さく見えるのは、減価償却で簿価が下がった分が譲渡益として課税されているためです。保有中に減らした税金は、売却時に戻ってきています。

IRRが改善するとき、改善分はどこから来ているのか

15年目の買い替えは+0.08ptでした。この改善が「建物の若返り」によるものなのか、「再レバレッジによる規模拡大」によるものなのかを切り分けます。

売却手取り1,660万円を使って買う物件の価格を変え、借入額とLTVが変わるようにして再計算しました。

乗り換え先の価格

新規借入

LTV

30年IRR

持ち切りとの差

4,000万円

2,680万円

67.0%

4.78%

▲0.40pt

5,000万円

3,765万円

75.3%

4.94%

▲0.23pt

6,000万円(同規模)

4,850万円

80.8%

5.10%

▲0.08pt

6,500万円

5,393万円

83.0%

5.17%

±0.00pt

7,062万円(LTV85%上限)

6,003万円

85.0%

5.26%

+0.08pt

同規模(6,000万円)に買い替えた場合は▲0.08ptで、持ち切りに負けます。プラスに転じるのは物件価格6,500万円を超えてから、つまり借入を増やして規模を拡大したときだけでした。

この前提では、「築年数のリセット」単独の効果はマイナスであり、買い替えのIRR改善はすべて再レバレッジ由来だという結果になります。

実際、規模拡大版では借入が次のように変わります。

時点

ローン残債

NOI

年間返済額

DSCR

買い替え直前(15年目)

2,427万円

322万円

275万円

1.17

買い替え直後(16年目)

6,003万円

424万円

323万円

1.31

DSCRは1.17から1.31へ改善しますが、残債は2.5倍になります。IRRの+0.08ptは、この借入増加と引き換えに得たものです。

ただし、キャッシュフローの出方はまったく違う

IRRがほぼ互角でも、毎年の税引後CFの形は大きく異なります。

年

A 持ち切り

C 15年で1回買い替え

1年目

86万円

86万円

10年目

57万円

57万円

14年目

43万円

43万円

15年目

▲38万円

▲38万円

16年目

▲42万円

+101万円

20年目

▲56万円

+86万円

25年目

▲74万円

+67万円

中古木造築10年の償却年数は14年なので、14年目で減価償却が終わり、15年目から課税所得が一気に増えます。持ち切りでは、そこから最終売却まで税引後CFがマイナスで続き、持ち出しを15年間続けることになります。買い替えると償却が再設定され、CFは+101万円に戻ります。

つまりこの2戦略は「どちらが儲かるか」ではなく、「同じくらいの利回りを、どういう形で受け取るか」が違います。持ち切りは出口に集中し、買い替えは毎年の手残りを平準化します。

金利2.62%を超えると、買い替えの優位は消える

金利だけを変えて同じ計算を繰り返しました。

金利

A 持ち切り

C 15年で1回

差

B 10年ごと

差

1.5%

6.14%

6.83%

+0.68pt

5.66%

▲0.49pt

2.0%

5.66%

6.07%

+0.41pt

4.68%

▲0.99pt

2.5%

5.17%

5.26%

+0.08pt

3.63%

▲1.54pt

3.0%

4.68%

4.38%

▲0.30pt

2.51%

▲2.17pt

3.5%

4.18%

3.44%

▲0.74pt

1.30%

▲2.88pt

境界を二分法で詰めると、金利2.62%が分岐点でした。これを超えると、15年で1回の買い替えも持ち切りに劣後します。

理由は単純です。買い替えの利点は再レバレッジなので、借入コストが上がるほど利点が薄れます。一方、摩擦コスト(売却費用・譲渡税・購入諸費用)は金利と無関係に発生します。日本銀行は2026年6月の金融政策決定会合で政策金利を1%程度へ引き上げており、アパートローンの調達環境は1.5〜3%台へ移っています。買い替え戦略が語られてきた超低金利期と、前提が変わっている点は押さえておく必要があります。

逆算:買い替えを正当化するには、乗り換え先の利回りが何pt必要か

「乗り換え先で少し高い利回りを拾えば買い替えは成立する」という考え方もあります。そこで、乗り換え先の表面利回りだけを変数にして、持ち切りと同じ30年IRRになる水準を逆算しました(金利2.5%)。

戦略

持ち切りに並ぶために必要な乗り換え先の表面利回り

当初8.0%との差

C 15年で1回

7.93%

▲0.07pt

B 10年ごと(2回)

8.66%

+0.66pt

10年ごとの買い替えを選ぶなら、毎回、前の物件より0.66pt高い表面利回りの築10年物件を、2回連続で取得し続ける必要があります。8.0%→8.66%→9.32%という積み上がりです。この前提では、それができて初めて持ち切りと引き分けになります。

大規模修繕を入れると、買い替えはさらに不利になる

ここまでは修繕費をNOI率75%の中に均していました。築25年時に外壁・屋根の大規模修繕300万円が別途発生する前提を加えると、結果は次のように動きます。

戦略

30年IRR(修繕なし)

30年IRR(築25年に300万円)

低下幅

A 持ち切り

5.17%

4.82%

▲0.35pt

C 15年で1回

5.26%

4.62%

▲0.64pt

B 10年ごと

3.63%

3.63%

±0.00pt

持ち切りは30年間で1棟が築25年を迎えるため修繕は1回ですが、15年で買い替えると2棟とも築25年に到達するため、修繕を2回負担します。「買い替えれば大規模修繕を避けられる」というのは、30年という期間で見ると成り立ちません。避けているのではなく、次の買主に渡しているだけで、その分は売却価格に織り込まれます。10年ごとの買い替えでは、どの物件も築25年に達しないため影響が出ませんが、それでもIRRは最下位のままです。

この結果を投資判断にどう使うか

  • 「築浅に乗り換え続ける」は、それ自体では収益を生まない。この前提では、買い替えのプラス効果は規模拡大(再レバレッジ)から来ており、同規模の乗り換えはマイナスでした。買い替えを検討するときは「若返り」と「規模拡大」を分けて評価してください。
  • 判断すべきは「売るか持つか」ではなく「何年目に売るか」。この条件では有利な窓は14〜17年目という4年間で、その外側は明確に不利でした。窓の位置は融資期間と償却年数で決まるため、自分の物件の条件で計算し直す価値があります。
  • 摩擦コストを先に見積もる。売却費用・譲渡税・新規購入諸費用の合計は、売却直前の自己資本の46〜54%でした。想定する利回り改善がこれを超えられるかが最初の関門です。
  • 金利環境で結論が変わる。この前提では2.62%が分岐点でした。調達金利が上がるほど、買い替えより持ち切りが相対的に有利になります。
  • IRRだけで比べない。持ち切りは償却終了後に税引後CFがマイナスで推移し、出口に利益が集中します。買い替えは毎年の手残りを保つ代わりに残債が2.5倍になります。求めているのが「手残りの安定」なのか「総額の最大化」なのかで、選ぶべき戦略は変わります。

今回の試算では金利2.5%・LTV85%・表面利回り8.0%を基準にしていますが、売却年ごとのIRRや税引後手残りは、NOI・Exit Cap・残債・保有期間の組み合わせで大きく動きます。自分の物件と融資条件で確かめたい場合は、売却・出口戦略シミュレーターで保有年ごとのIRRと手残りを試算することができます。保有1〜35年を同じ式で計算し、どの年のIRRが最も高いかを確認できます。

この分析で分からないこと

  1. 実際の融資条件。買い替え時に築10年の物件へ25年融資が必ず出る保証はありません。属性・既存借入・金融機関の方針で期間もLTVも変わります。融資が伸びなければ、買い替えの前提そのものが崩れます。
  2. 売却できるかどうか。本試算はNOI÷Exit Capで必ず売却できることを前提にしています。実際には買主の融資可否、流通量、時期によって成約まで時間がかかり、値引きも発生します。
  3. Exit Capの動き方。築1年あたり+0.06ptという設定は仮定です。市況の変動は築年数より大きく効く可能性があります。
  4. 個別物件の競争力。同じ築年数・同じ利回りでも、間取り・設備・周辺供給によって実際の稼働率は変わります。本試算は空室率を全期間5%で固定しています。
  5. 税務の個別事情。実効税率33%は仮定で、課税所得の水準・法人化の有無・買い替え特例の適用可否で結論は動きます。令和8年度税制改正の内容も含め、実際の判断は税理士へご確認ください。
  6. 因果の限界。「買い替えると不利」という結果は、この前提条件の下での計算結果です。金利・利回り・融資期間のいずれかが変われば符号は反転します。実際、金利1.5%では15年買い替えが+0.68ptで有利でした。

まとめ

金利2.5%・木造築10年・LTV85%という前提で30年間を計算した結果は、次のとおりでした。

  • 10年ごとの買い替えは、持ち切りより30年IRRが1.54pt低い
  • 買い替えが持ち切りを上回る窓は14〜17年目の4年間で、最大でも+0.08pt
  • 1回の買い替えで、売却直前の自己資本の46〜54%が費用・税金として出ていく
  • IRR改善は再レバレッジ由来で、同規模への乗り換えは▲0.08pt
  • 金利2.62%を超えると、買い替えの優位は消える
  • 10年ごとの買い替えが持ち切りに並ぶには、乗り換え先の表面利回りが+0.66pt必要

ただしIRRが互角でも、税引後CFの形は正反対です。持ち切りは16年目以降マイナスで推移し出口に集中、買い替えは毎年プラスを保つ代わりに残債が2.5倍になります。どちらが正しいかではなく、自分が必要としているのが毎年の手残りなのか、30年後の総額なのかを先に決めるべき論点です。

金利、LTV、融資期間、Exit Cap、償却年数を同時に動かすと、この程度の条件でも符号が何度も入れ替わります。RE-AIでは、収益性・融資・出口を切り離さず同じ前提でつないで確認できるよう設計していますが、実際の融資条件や建物状態までは代替できません。数字はあくまで判断材料の一つとしてお使いください。

参考資料・出典

情報確認日:2026年9月24日

  • 国税庁「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」/中古資産の耐用年数の簡便法
  • 国税庁「土地や建物を売ったとき(譲渡所得)」長期譲渡所得20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)
  • 国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることのできる報酬の額」(仲介手数料の上限)
  • 日本銀行 金融政策決定会合(2026年6月)政策金利の引き上げ
  • アパートローン金利水準:INVASE「アパートローンの金利相場」、モゲチェック「住宅ローン金利2026年9月の最新動向」

※本記事の数値は、上記前提を置いた条件付きシミュレーションです。RE-AIの診断実績データや実際の取引統計ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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この記事を書いた人

鈴木基公

鈴木基公

RE-AI開発者・不動産投資分析サービス運営者

不動産投資収益物件分析融資分析出口戦略

1件の物件を買うか判断するために、4時間。 場合によっては、答えが出るまで何日もかかる。 その間にも、良い物件は他の投資家に買われていきます。 「分析に時間を使うのではなく、判断に時間を使うべきではないか。」 この疑問から開発したのが「RE-AI」です。 数時間かかっていた分析をAIがサポートし、投資家が本来やるべき『比較・現地調査・意思決定』に時間を使える環境を目指しています。

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