RE-AI

7体のAIによる収益物件評価プラットフォーム

RE-AI開発

根拠は見せていたのに、データの出どころまでは見せていませんでした|RE-AI開発日誌 #015

根拠は見せていたのに、データの出どころまでは見せていませんでした|RE-AI開発日誌 #015

スコアの計算に使っている「重み」を数字で見せれば、根拠を示したことになると思っていました。実際には、その数字を作っているデータがどこから来て、取得できなかったときにどう扱われているかまでは、一度も見せていませんでした。

何を変えたのか

2026年8月15日、RE-AIに/about・/methodology・/data-sourcesという3つの信頼性ページを追加した。診断結果の画面内で少しずつ見せてきた「根拠」を、独立したページとしてまとめ直す変更である。/methodologyでは6つの専門分析(収益性25%・価格査定20%・融資分析20%・リスク分析20%・出口戦略10%・投資家保護5%)の重みと、80点以上を購入推奨とする4段階の判定基準を公開した【開発記録】。/data-sourcesでは、診断に使う情報を「ユーザー入力」「公的データ」「RE-AI推定」「処理サービス」の4種類に分類し、外部データの取得に失敗した場合や地域データが存在しない場合の扱いを明記した。この変更は13ファイル・約1,534行の追加になっている【開発記録】。

以前はどう考えていたか

確認できる最も古いコミット(2026年7月6日)の時点で、RE-AIはすでに各専門AIのカードに「総合評価への重み」バッジを表示し、統合AIカードの下に加重平均の計算方法を明記していた【開発記録】。数字とその計算式を見せれば、スコアの根拠は伝わる、という考え方だったといえる。

何が問題だったのか

7月18日、この考え方を一度見直している。総合点とその内訳の数字だけでは、なぜその点数になったのかが伝わりにくいという課題が残っていた。そこで6つの専門分析それぞれのスコアリングロジックに構造化した根拠(reasons)を追加し、レーダーチャート・横棒グラフ・根拠の抜粋/詳細表示を新設した。根拠は既存の決定論的な計算から生成しているため、追加のAI APIコストは発生していない【開発記録】。ここまでで「何点か」だけでなく「なぜその点数か」までは見せられるようになった。しかし、その根拠を作っている数字自体がどこから来ているのか、たとえば取引事例が国土交通省のデータなのか、取得できずRE-AIの推定値で補っているのかは、画面上で区別していなかった。

なぜ変更したのか

RE-AIの診断は、物件の将来の成果を保証するものではなく、条件を比較するための参考情報として提供している。/aboutページには「判定と文章生成を分離する」「不明を安全に置き換えない」という2つの方針を明記した。前者は、点数と判定をルールベースで確定させ、Claudeは確定済みの結果を文章化する役割だけを担うという整理で、同じ8月15日に行った、AI総合コメントの生成タイミングを外部データ確定後に統一する変更(RE-AI開発日誌 #014で記録)と対になっている。後者は、地価公示やハザードマップなどの外部データが取得できなかった場合、それを「問題なし」「該当なし」とは扱わず、欠損または暫定値として扱うという方針である。根拠の「中身」を見せるだけでなく、根拠の「材料」がどこまで確からしいかを見せる必要があると考えるようになった。

実際にどう改善したのか

/methodologyには、6つの専門分析が個別に評価し、統合ロジックが加重平均と閾値で最終判定するという処理の順序を明記した。/data-sourcesには、取引事例比較・地価公示・ハザードマップなど実際に参照している公的データの種類と、ユーザー入力・RE-AI推定・処理サービスとの違いを一覧にした。/aboutには、この2ページの要約と運営者情報・問い合わせ導線を置いた。3ページとも、現在の実装で実際に参照している情報だけを掲載する方針にしている。

やってみて分かったこと

重みバッジ(7月6日時点で確認)→根拠表示(7月18日)→信頼性ページ(8月15日)という順番を振り返ると、毎回「これで根拠は十分に見せられた」と作り、次の段階で「まだ足りない」という課題に戻る、という繰り返しだった。現時点での結論は、スコアの数字・スコアの理由・その理由を作っているデータの出どころという3つの階層を分けて見せる必要がある、ということである。どれか1つだけでは、根拠を見せたことにはならなかった。

まだ解決していないこと

信頼性ページを追加したことで、利用者の信頼感や診断結果への納得感が実際に変わったかどうかは、まだ計測できていない。また今回の3ページは現在の実装内容を手動で記述したものであり、今後スコアリングロジックや参照データが変わった際にページの内容をどう追随させるかという運用面の課題も残っている。

次に試すこと

信頼性ページへのアクセス状況や、診断結果画面からの遷移率をまず確認する予定である。あわせて、/methodologyに公開した判定基準そのものについても、今後の開発日誌で扱っていきたい。

今回の判定ロジックは/methodology、データの分類は/data-sourcesで確認できる。診断そのものは無料診断から試すことができる。

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この記事を書いた人

鈴木基公

鈴木基公

RE-AI開発者・不動産投資分析サービス運営者

不動産投資収益物件分析融資分析出口戦略

1件の物件を買うか判断するために、4時間。 場合によっては、答えが出るまで何日もかかる。 その間にも、良い物件は他の投資家に買われていきます。 「分析に時間を使うのではなく、判断に時間を使うべきではないか。」 この疑問から開発したのが「RE-AI」です。 数時間かかっていた分析をAIがサポートし、投資家が本来やるべき『比較・現地調査・意思決定』に時間を使える環境を目指しています。

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