
「地震のあと、自宅はいくらで売れるのだろう。」
「家に大きな被害はないけれど、資産価値は変わっていないだろうか。」
2026年7月28日に熊本県を中心とした大きな地震が発生し、住宅や道路などに被害が出ました。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
このような大きな災害のあとには、
と考え、「八代郡 売却事例」や「八代郡 不動産売却」と検索される方が増える傾向があります。
実際の売却価格を知ることで、ご自身の不動産のおおよその市場価値を把握しやすくなります。
本記事では、国土交通省が運営する不動産情報ライブラリに掲載されている八代郡の売却事例(2024年〜2025年に公表された成約価格情報、RE-AI編集部にて2026年8月時点で確認・整理)をもとに、土地・戸建て・共同住宅・店舗などの取引価格を紹介しながら、現在の市場動向を分かりやすく解説します。なお、以下で紹介する取引事例はいずれも2026年7月28日の地震発生前に成立した成約価格です。地震後の資産価値については別途「地震後に売却価格が気になる方へ」で解説します。
直近では、住宅だけでなく店舗や倉庫、共同住宅など幅広い不動産の取引が確認されています。
特に2025年は次のような取引がありました。
地区 | 価格 | 土地 | 建物 |
|---|---|---|---|
網道 | 750万円 | 1,600㎡ | - |
早尾 | 320万円 | 380㎡ | 75㎡ |
鹿島 | 1億1,000万円 | 9,999㎡ | 1,300㎡ |
野津 | 180万円 | 400㎡ | 75㎡ |
島地 | 300万円 | 430㎡ | 60㎡ |
高塚 | 800万円 | 690㎡ | 190㎡ |
有佐 | 450万円 | 520㎡ | 95㎡ |
網道(店舗) | 850万円 | 1,800㎡ | 165㎡ |
住宅だけを見ると、おおよそ300万円〜1,000万円前後の売却事例が多く見られます。
一方で、鹿島地区では約1ヘクタールの土地と大型倉庫が1億1,000万円で取引されるなど、用途によって価格帯は大きく異なります。
2024年以前の売却事例も確認すると、価格には大きな幅があります。
例えば、
建物の築年数や面積、立地条件によって価格差は非常に大きく、同じ八代郡内でも数十万円から2,000万円以上まで幅広い取引が確認できます。
そのため、「近所で○○万円で売れたから、自分の家も同じくらい」という考え方はあまりおすすめできません。
土地のみの売却事例も多数公開されています。
代表的な事例をまとめると次のようになります。
地区 | 価格 | 面積 | ㎡単価 |
|---|---|---|---|
宮原 | 270万円 | 95㎡ | 約28,000円 |
高塚 | 89万円 | 125㎡ | 約7,100円 |
高塚 | 210万円 | 330㎡ | 約6,500円 |
宮原 | 62万円 | 135㎡ | 約4,600円 |
宮原 | 480万円 | 380㎡ | 約13,000円 |
今 | 1,900万円 | 800㎡ | 約24,000円 |
宮原 | 560万円 | 310㎡ | 約18,000円 |
新田 | 480万円 | 560㎡ | 約8,600円 |
土地価格を見ると、㎡単価は約4,600円〜28,000円まで幅があります。
特に宮原地区は比較的高い単価の取引が多く、今地区でも24,000円/㎡の事例があります。
一方、高塚地区では6,000〜7,000円台/㎡の取引もあり、エリアによる価格差が見られます。
最も売却事例が多い地区です。
住宅・土地ともに取引件数が多く、土地単価も比較的高い傾向があります。
需要が安定しているエリアと考えられます。
住宅の売却事例が多く確認できます。
180万円の住宅から1,900万円の住宅まで幅広く、築年数や建物状態によって価格差が大きくなっています。
住宅だけでなく店舗の売買も確認されています。
土地面積が広い物件も多く、用途によって価格が大きく変動しています。
住宅・共同住宅・土地など様々な取引があります。
土地単価は比較的落ち着いていますが、共同住宅では2,000万円の事例もあり、収益物件の取引も見られます。共同住宅や店舗など収益物件としての価格査定の考え方は、居住用不動産の相場とは見方が異なります。収益還元法・取引事例比較法・原価法の使い分けについて詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
同じ八代郡でも価格差がある理由は次のような要素です。
例えば築30年の住宅でも、リフォーム状況や立地条件によって数百万円以上の価格差が生じることも珍しくありません。八代郡のように人口減少が進む地域では、将来の資産価値についても気になるところです。「人口減少エリアは危ない」は本当かでは、賛成派・反対派それぞれの根拠を整理していますので参考にしてください。
売却事例は非常に参考になりますが、それだけで売却価格を決めるのはおすすめできません。
例えば、
これらの条件が異なるため、同じ地区でも査定額は大きく変わる可能性があります。
売却事例は「参考価格」と考え、実際には個別査定を受けることが重要です。
高く売却するためには、価格だけでなく販売戦略も重要です。
例えば、
これらを意識することで、売却までの期間や最終的な成約価格に差が出ることがあります。
住宅では数百万円台から1,000万円台まで幅広い売却事例があります。土地や建物の条件によって価格は大きく異なります。
公開されている事例では、おおよそ4,600円〜28,000円/㎡の範囲で取引されています。エリアや条件によって変動します。
いいえ。売却事例は参考になりますが、建物の状態や立地条件、周辺環境などを総合的に評価して査定価格が決まります。
2026年7月28日16時27分、熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました(気象庁により「令和8年熊本地震」と命名。詳細は気象庁の特設ポータルで確認できます)。本記事で扱う八代郡(氷川町)は、宇城市と並んで今回の地震で最大震度7を観測した地域です。この地震を受け、「家の価値が下がったのではないか」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。地震から2カ月半以上が経過した2026年10月13日時点でも、氷川町を含む被災地では生活再建がなお続いています(地震2カ月時点の2026年9月28日には、熊本県内31市町村の住家被害が7万1,518棟に上ると報じられました=熊本日日新聞「2026年熊本地震2カ月」集計報道)。
この記事で紹介している売却事例は、いずれも地震発生前(2024年〜2025年)に成立した取引です。不動産情報ライブラリなどで公表される成約価格データには実際の取引から公表までのタイムラグがあるため、地震後の実勢価格を示す公的な取引データは本記事更新時点(2026年10月13日)でもまだ確認できていません。地震後の実勢価格は、この記事の事例をそのまま当てはめず、後述の被害・復旧状況と個別査定をあわせて確認してください。
本記事を前回更新した9月30日時点では断水・農業用水路の応急復旧がほぼ完了した段階でしたが、その後の報道・氷川町公式サイトで確認できる最新状況は次のとおりです。
項目 | 状況 |
|---|---|
観測震度 | 震度7(宇城市と並び県内最大) |
上水道 | 2026年8月29日までに氷川町を含む熊本県内全域でおおむね解消したと報じられています |
農業用水路 | 氷川町「氷川大堰掛り」を含む県内27か所すべてで応急復旧が完了し、2026年9月20日に現地で通水式が行われました |
り災証明書(被害調査) | 一次調査は2026年9月11日に全戸(3,938棟)で完了し、このうち1,278棟(約3割)が半壊以上と判定されました(熊本日日新聞、2026年9月11日)。二次調査(詳細な被害区分の判定)は順次実施中で、氷川町公式サイトの最新更新(2026年9月17日時点)から本記事更新時点(2026年10月13日)までの間に二次調査完了を知らせる新たな公表は確認できていません |
仮設住宅 | 用地確保が課題となるなか、収容力を高めた2階建ての建設型仮設住宅が県内で初めて氷川町の吉本団地で完成し、2026年9月5日に入居が始まりました。自宅敷地内に建てる応急住宅の設置も進んでいます |
つまり、水道・農業用水といったライフラインの応急復旧はおおむね完了した一方、個々の建物の被害区分の確定(り災証明書の二次調査)や住宅の本格的な再建は、地震から2カ月半以上が経過した本記事更新時点でもなお進行中です。なお、二次調査の判定基準については、熊本県弁護士会が「一次調査と二次調査で結果が異なる場合は被害が重い方を採用すべきだ」と自治体に要請したと報じられており(熊本日日新聞、2026年8月21日)、二次調査の結果が一次調査より軽くなるケースがあること自体も報道されています。売却や資産価値を検討する際は、対象建物の被害区分がまだ確定していない可能性がある点、および二次調査の結果に納得できない場合は再調査を依頼できる場合がある点に注意してください(出典:国土交通省「令和8年熊本地震による被害状況等について(第49報)」2026年8月25日10:00時点、熊本日日新聞「熊本県内の農業用水路、全て応急復旧」2026年9月20日、熊本日日新聞「氷川町の住家、半壊以上3割 被害認定の1次調査終了」2026年9月11日、氷川町公式サイト「り災証明書(被災証明書)の発行について」2026年9月17日更新)。
なお、報道によれば氷川町の住宅耐震化率はおよそ55%にとどまり、全国平均(国土交通省推計で約90%)を大きく下回ります。1981年の新耐震基準より前に建てられた建物で倒壊が相次いだと報じられており、耐震化の遅れがそのまま被害の出やすさに直結した可能性が指摘されています。収益物件として旧耐震基準の建物を検討する場合、融資期間やDSCRにどの程度影響するかは「旧耐震の木造アパートは投資対象になるか」で試算例とあわせて解説しています。
地震により住宅や土地に被害を受けた場合、固定資産税・都市計画税の減免を受けられることがあります。ただし本記事更新時点(2026年10月13日)でも氷川町公式サイトの地震関連情報ページ上に固定資産税そのものの減免措置の専用案内は確認できず、現時点で確認できるのは町税・介護保険料・後期高齢者医療保険料の納付期限の延長です。減免の対象になるかどうかは、り災証明書(被災証明書)の交付を受けたうえで氷川町税務課へ直接確認することをおすすめします。り災証明書の申請方法・受付窓口は氷川町「り災証明書(被災証明書)の発行について」(2026年9月17日更新)で確認できます。
固定資産税とは別に、半壊以上の判定を受けた建物を解体して土地を売却する場合や、被災した住宅の代わりに建物・土地を取得する場合は、熊本県の不動産取得税の災害減免が使える可能性があります。氷川町(八代郡)は県南広域本部(税務課)の管轄となっており、被害を受けた日または納税通知書を受け取った日から2カ月以内に、り災証明書の写しなどを添えて申請する必要があります(出典:熊本県「令和8年熊本地震に係る不動産取得税の減免」)。対象になるかどうかや必要書類は、個別の被害状況によって異なるため、県南広域本部または氷川町役場へ事前に確認してください。
不動産の価格は地震の発生だけで一律に決まるものではありません。実際には、
などを総合的に判断して査定額が決まります。
そのため、ニュースだけを見て資産価値が大きく下がったと判断するのではなく、まずはご自身の建物のり災証明書(被害調査)の結果を確認したうえで、複数の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。本記事の売却事例は、あくまで地震発生前の相場感をつかむための参考資料としてご活用ください。
なお、共同住宅や店舗など、収益物件としての売却・活用を検討されている場合は、RE-AI無料診断で収益性や適正価格の目安を確認することもできます。人口動態の観点から八代郡のようなエリアの将来性を検討したい方は、「人口減少エリアは危ない」は本当かもあわせてご覧ください。
八代郡の売却事例を見ると、住宅・土地・店舗・共同住宅など幅広い不動産が取引されており、価格帯も数十万円から1億円超まで多岐にわたります。
また、土地の㎡単価も地区によって差があり、宮原地区や今地区では比較的高い水準の事例が見られる一方、高塚地区などでは比較的落ち着いた価格帯の取引も確認されています。
売却価格は、過去の事例だけでは決まりません。土地や建物の個別条件、市場動向、需要など複数の要素が影響するため、最新の取引事例を参考にしながら、専門的な査定を受けることが重要です。
八代郡で不動産売却をご検討中の方は、売却事例と現在の市場データをあわせて確認し、ご自身の不動産の適正価格を把握したうえで売却活動を進めることをおすすめします。
この記事を書いた人

鈴木基公
RE-AI開発者・不動産投資分析サービス運営者
1件の物件を買うか判断するために、4時間。 場合によっては、答えが出るまで何日もかかる。 その間にも、良い物件は他の投資家に買われていきます。 「分析に時間を使うのではなく、判断に時間を使うべきではないか。」 この疑問から開発したのが「RE-AI」です。 数時間かかっていた分析をAIがサポートし、投資家が本来やるべき『比較・現地調査・意思決定』に時間を使える環境を目指しています。